皆さんは普段の食事で何回くらい噛んでいますか?
意識して噛んでいる人なんてほとんどいませんよね。
でも親から『よく噛んでからゴックンしなさい!』って子どもの頃言われませんでした?
でもなぜ『よく噛むこと』がそれほど大切なのか・・・
消化に悪いから?喉に詰まるから?
いやいや、それだけではありませんでした。
よく噛むことで得られる効果を調べてみると、すぐに実践したくなる効果ばかりでした。
目次
よく噛むことで得られる効果とは
キレイな歯並びになる
食べ物をよく噛むと、アゴの骨が発達します。
アゴは歯の土台であり、この土台がしっかりと発達していれば生えてくる歯のスペースが確保されるのです。
歯は決まった本数が生えてきますよね。
その歯の本数が生える十分なスペースが確保されないと、歯並びが悪くなってしまうのです。
よく噛むことは、キレイな歯並びに影響するのですよ。
歯周病や虫歯を防ぐ
普段私たちの口の中は、中性に保たれています。
食事をするたびに、口の中は酸性になり歯の成分が溶け始めます。
これが虫歯の直接の原因。
よく噛むことで唾液が多く分泌され、口の中を酸性から中性へと近づける働きがあるのです。
また、歯周病は歯ぐきが細菌に感染されることで起こるもの。
唾液には細菌に強い成分が含まれていて、ダメージを受けた歯を修復させる力があります。
噛む回数が多いほど唾液が多く分泌され、虫歯や歯周病を防ぐことができるということですね。
また、丈夫な歯を持つことは発ガン率にも影響するといわれています。
ガン予防の1つになる
噛むことで歯周病や虫歯を防ぐと、自分の歯をいつまでも残せますよね。
実は『ガンの発生率』と『残っている歯の数』には関係があるといわれています。
でも、自分の歯は1本でも多く残しておきたいですね。
参照元:厚生労働省
脳の活性化【スポーツ選手はやっている!】
噛む動作というのは、一定のリズムで繰り返される『リズム運動』です。
身近なリズム運動の例はウォーキングやサイクリングなど。
このリズム運動は、脳の血流増加を促すとされており記憶力や集中力のアップが期待されているんですよ。
スポーツ選手がガムを噛んでいるシーン見かけませんか?
あれは強く緊張する場面の多い試合などでも、マイペースにベストパフォーマンスを発揮できるようにするためのもの。
幸福感がUP!
よく噛むリズム運動は、セロトニンというホルモンを分泌します。
このセロトニンは『幸せホルモン』とも呼ばれ、気分や感情のコントロールに大きく関係しているのです。
たった20分ガムを噛んだだけで、セロトニンの分泌が増えネガティブな気分が改善されたという実験結果もあるほど。
自分のできる範囲でしっかり噛むのがベストですね。
味覚が発達する
噛む回数が多いと、口の中に食べ物がある時間が長くなりますよね。
よく噛むという意識もあるので、味覚が発達し食べ物本来の味がわかるようになるのです。
滑舌がよくなる
よく噛むことで舌の動きに関わる筋肉が強くなります。
舌に関する筋肉が弱まると、舌の位置が下がってしまい滑舌を悪くすることも。
舌の筋力を鍛えることで、滑舌や発音がよくなるといわれています。
顔回りをシャープにする
食べ物を何回も噛むと、顔のさまざまな筋肉を柔軟に動かします。
習慣化していくと、筋肉が鍛えられ顔のたるみや全体がリフトアップする効果が期待できるのです。
肥満を防ぐ
よく噛んで食べると満腹中枢を刺激するだけでなく、胃から分泌されるホルモンのおかげで食べ物が胃にとどまる時間が長くなります。
胃にとどまる時間が長くなることで、満腹になる感覚がいつもより早くなり自然と食べる量が減るので肥満を防げるということですね。
また、よく噛んでゆっくり食べると消化活動にエネルギーが使われます。
つまり基礎代謝量(最低限必要なエネルギー)があがり、肥満を防ぐといわれています。
腸内環境の改善をサポート
よく噛むことで唾液が多く分泌されますが、唾液に含まれる消化酵素によって胃や腸で消化する負担が少なくなります。
食べる量も自ずと少なくなりやすいため、消化する負担を少なくし腸内の調子を良くするのです。
食後の血糖値が下がりやすい
よく噛むと血糖値を下げる『インスリン』がスムーズに分泌されます。
糖尿病の医療現場ではよく噛むように指導されているのだとか。
今はまだ糖尿病でない人も、今のうちからよく噛む習慣を身につけることで糖尿病を予防できるんですよ。
参照元:高松市歯科医師会
『よく噛む』って何回噛めばいいの?
『よく噛みなさい!』とは言われるけど、具体的にどれくらい噛めばいいのでしょうか?
よく噛むという目安は【1口30回】といわれています。
私の子どもが通う保育園でも、30回心の中で数えてから飲み込むように指導しているようです。
でも、30回も噛んだら美味しくなくなるものもありますよね?
お蕎麦や寿司は30回も噛んだら、おいしさなんてわからなくなってしまいます。
あくまで、30回は噛む目安ということを覚えておきましょう。
参照元:日本咀嚼学会
よく噛む習慣をつけるための工夫
よく噛む習慣は体にとてもいい変化をもたらすことがわかりましたね。
でも、噛む前に1つ気を付けるポイントがあるんです。
それは【正しい姿勢で食べること】です。
あなたはご飯を食べているとき、背中が丸くなっていませんか?
背骨と下アゴは連動しています。
背中が曲がった状態で食べると、下アゴが動きづらくなりうまく噛めません。
さらには下アゴが前に出るため奥歯に食べ物が届きづらく、細かく砕くのが困難になります。
よく噛むことで得られる効果【結論:人生変わる】
よく噛むことで得られる効果は、健康にとても大きな影響を与えることがわかりました。
健康維持だけでなく、病気を予防する効果まで期待できるのです。
噛む回数が弥生時代は3,990回に対し、現代は620回というデータがあります。
今の時代は食べ物もやわらかく、流し込みやすい食べ物が多いです。
それが、早食いにつながっているのでしょう。
健康のためにも『よく噛む』習慣をみにつけ、明るい人生に変えていきたいですね!